新型コロナウイルス感染症の検査について
2024/6/1
令和5年5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症予防法上の位置づけが5類相当となり、これを受けて、それまで公費で無料であった新型コロナウイルス感染症の検査が有料になっています。
倉敷市にお住まいの方は、中学校3年生までは医療費が公費となりますので検査費は無料となりますが、高校1年生からは成人も含めて保険診療での有料の検査となります。
通常の3割負担での患者様の支払い額としては、インフルエンザの抗原定性検査が約410円、新型コロナウイルスの抗原定性検査が約450円、新型コロナウイルス・インフルエンザ同時検出抗原定性検査が約680円、新型コロナウイルスのPCR検査が約2100円となります(いずれも検査費のみの金額です)。
抗原定性検査であれば、結果は当日に判明しますが、感度が良くないため、発熱からの時間が短い時点での検査では、感染していても陰性の結果が出ることがあります(ウイルス量が少ないための偽陰性)。発熱後24時間、または咽頭痛などの症状出現から48時間~72時間経過後は罹患時の陽性検出率が高い印象があります。
PCR検査は感度は良いですが、高額となり、検査結果の判明は翌日以降となります。
症状や経過、診察所見の確認のみでは、新型コロナウイルス感染の有無は判定できません。
上記を考慮して、当院では、、患者様と相談の上、以下のいずれかの方法を取ることが多いです。
①受診時に抗原定性検査を提出して、陰性であっても、翌日以降も症状が強く続く場合、周囲に発症の疑いある人が出現するなどの場合は検査の再検を行う。
②発症して間もない時点での受診であれば、受診日初日は検査なしで漢方薬、解熱鎮痛剤等の処方を行い、翌日に再診して頂いた上、抗原定性検査での確認を行う。
③発症して間もない時点での受診であれば、検査費がやや高額となるが、受診日初日にPCR検査を提出して、翌日に結果を電話で報告する(ゾコーバ錠、ラゲブリオカプセルなどの抗ウイルス薬が適応となる場合は、検査結果判明後に来院して頂き、処方を行う)。
④発症して間もない時点での受診であれば(もしくは発症後の日時経過にかかわらず検査を希望されない場合)、受診日初日は検査なしで漢方薬、解熱鎮痛剤等の処方を行い、翌日以降も症状が強く続く場合、周囲に発症の疑いある人が出現するなどの場合は検査施行を検討する。
それぞれの方法にメリット、デメリットはありますが、上記を参考に検査について御検討下さい。